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【怪談】病院から憑いてきた女の子【実話】

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投稿者:埼玉県 50歳 グルンさん

これは今から20年前、私が某県某市の病院に入院した時の話です。

私は内臓の病で、内科病棟に入院していました。

私が入院していた部屋は7人部屋で、他のベッドも全部入院患者がいる状態、つまり満床でした。

当時30歳だった私ですが、同部屋の入院患者は皆私の父親世代。

ですが皆さん気さくな良い方ばかりで、それほど苦労する事なく同部屋の皆さんとも馴染み、どちらかというと穏やかな入院生活を送っていたのですが……。

ある日の夜中、同部屋の患者さんの一人が、突然「うあぁぁぁーっ!」と大声を上げながら、ベッドの上で暴れ出します。

ビックリして飛び起きたのでした。

他の入院患者も同様に起き出します。

みんなでその人のベッドの横に行き、「どうしたの?」と尋ねます。

すると、大声を上げた人がこういいます。

「今、俺の枕元に知らないばあさんが立ってて、俺の体をツンツン突いたんだよ。だから暴れて追っ払ってやったんだ!」

その場にいた全員が、その台詞を聞いて凍り付いていました。

要するに「部屋に幽霊が出た」というわけです。

時刻は大体夜中の1時過ぎのことでしたから、夜明けにはまだ時間があります。

みんなその部屋で、そのまま一晩過ごさなければならないわけですが、そんな中で眠る事など、出来るはずがありません。

朝までじりじりとした時間を、一睡もせず過ごす事になりました。

その次の日の日中、今度は私が病院の廊下で、見慣れない和服のおばあさんが、壁にすーっと吸い込まれていくのを見てしまいます。

生まれて初めての心霊体験でした。

その後も、姿こそ見えないものの、霊障のような物音を聞いたり、誰もいないトイレで背後に人の気配を感じたりといった体験は続きました。

そうした現象は、退院後もしばらく続きます。

一人自宅で過ごしている時に、「パチパチ」というラップ音らしき音は頻繁に聞かれました。

退院から2週間ほど経ったある日の夜、布団でうつ伏せになって寝ていると、「パチパチ」という音で目が覚めます。

次の瞬間、体が硬直してきました。

これまでに味わった事のない感覚です。

意識ははっきり保っていたので、

「こ、これが金縛りという奴か……苦しい!」

「金縛りは、声を出せばとけると聞いた事があるぞ!」

などと考えていました。

懸命に声を出そうとします。

ですが、声が出ません。

出せたのは「うえっ、うえっ」といううめき声だけ。首だけは何とか動かせるようになったので、背後を振り返ってみると、うつ伏せに寝ている私の足下に、おかっぱの女の子が裸で立っています。

まるで市松人形のような女の子。

その子と私の目が合いました。

すると女の子は「にーっ」と不気味な笑みを浮かべ、私の背中に覆い被さってきたのです。

「こ、これはしゃれにならん!助けてー!」と、私は心の中で叫んでいました。

「声を、声を出すんだ!」と、必死に声を出そうとします。

するとようやく「う……あ……うわぁぁぁ!」と声を出せました。

その瞬間、女の子は消えていなくなったのでした。

その出来事以来、身の回りで霊障のような現象は起こらなくなりました。

もしかしたらあの女の子は、病院から連れてきてしまったのかも……

私の入院中、病院では何人かの子どもが亡くなっています。

もしかしたらその中の一人の子が、現世恋しさから、私に憑いてきてしまったのかも知れません。

杉沢閻魔
杉沢閻魔
病院は多くの患者が亡くなっているので何があっても不思議ではありませんよね。

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怒る!大火山サイトの運営者で編集長でもありオカルト研究家の閻魔と申します。 誰も話そうとしない都市伝説や陰謀を中心にオカルト情報をお届けいたします。
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